都道府県や市町村、国などで、ひとり親家庭を支援するために、さまざまな制度やサービスが提供されています。
これらの支援は、経済的な援助から生活支援、就業支援まで多岐にわたります。死別や離婚でひとり親やシンママ(シングルマザー)となった場合に、手続き等で役所に行く機会がありますので、そういうときに案内されたり、パンフレットなどを渡されたりしますので、目を通すようにしておくと良いと思います。
参考までに、東京都で生活している場合に受けられる支援を記載してみます。
東京都でひとり親が受けられる経済的支援
児童扶養手当
所得制限もあるのですべての家庭ではないと思いますが、児童手当は多くの家庭でお世話になっているのではないでしょうか。
今回記載したのは「児童扶養手当」で、ひとり親家庭の場合、経済的負担を軽減するために、18歳未満の子どもを養育する期間に支給されます。
所得に応じて支給額が変わりますので、ひとり親となった場合はご自身の所得を確認しておくと、どれくらいの支援が受けられるか目安がわかるかと思います。
東京都ひとり親家庭等医療費助成制度
ひとり親家庭が健康保険の自己負担分を軽減する制度です。医療機関での診療費の一部または全額が助成されます。
東京都の場合、子供には、保険証とは別で医療証というものが発行されていると思いますが、私がシンママになったときはそれと同じサイズの医療証が発行されました。
所得制限があるので、収入が増えた場合や、家族構成が変化した場合(例えば再婚するなど)は対象からはずれます。
▶︎東京都福祉局 くらし応援ナビ
ひとり親の家庭や、ひとり親になる可能性がある場合などに役立つ情報を紹介してくれています。
ひとり親のための就業支援
東京都ひとり親家庭等就業・自立支援センター
ひとり親家庭の就業や自立をサポートするための施設で、職業訓練や資格取得のための助成金が提供されます。就職相談や職業紹介も行われています。
役所で相談すると、連絡先や窓口など教えてもらえると思いますので、未来のために前向きに相談してみると良いと思います。
高等職業訓練促進給付金
看護師や介護福祉士など、就職の際に有利となる資格を取得するための職業訓練を受ける際に、生活費を支援する給付金です。ひとり親家庭の経済的負担を軽減するために設けられているそうです。
所得制限がありますので、詳しくはWebサイトを見てみてください。なんらか手に職をつけてがんばりたい場合は検討してみると良いかと思います。
自立支援教育訓練給付金
シンママやひとり親の方が就職のために必要な技能や資格を習得する際に、費用の一部が給付される制度です。特定の職業訓練や教育機関のコースが対象となります。
子どもに関する支援
子育て応援とうきょうパスポート事業
こちらは、ひとり親に限らず利用できる制度です。
「子育て応援とうきょうパスポート事業」は、企業・店舗等が、子育て世帯や妊娠中の方がいる世帯に対して、様々なサービスを提供する仕組みです。それを、東京都が後押ししてくれてる感じです。
都が、子育て世帯や妊娠中の方がいる世帯にパスポートを交付して、協賛する企業・店舗等でそのパスポートを提示することによってさまざまなサービスを受けられます。
対象は、18歳未満のお子さんがいる世帯と、妊婦さんがいる世帯です。
保育園への優先的な入園・保育料の軽減
自治体や保育園ごとで違ったりするので、詳しくは検討している保育園などに直接相談してみると良いかと思いますが、入園の優先順位付がある場合は、ひとり親の家庭のほうが優先される場合があります。
また、ひとり親家庭は、保育園や幼稚園の保育料が減免されることがあります。所得や自治体によって異なるため、自治体の窓口で確認してみると良いかと思います。
最近だと、2歳までのお子さんの保育料は無料の自治体などもありますし、子供の人数によって、受けられるサポートが変わる場合もあります。
東京都子どもの居場所づくり事業
自治体ごとに、学童クラブや放課後の子どもの居場所として、地域で子どもたちが安心して過ごせる施設やプログラムを提供していたりします。
また、子ども食堂のように食事を支援してくれる施設がある場合もありますし、学習をサポートしてくれるような支援が行われていることもあります。
小さいお子さんだけでなく、高齢者の方が昼間に訪れてお話したり、安価で食事を提供してくれるような施設がある場合もあります。大人たちと過ごす時間というのも、小さい子には良い経験になるかもしれませんので、お住まいの近くにどんな施設があるか調べてみると良いかと思います。
まとめ
今回ご紹介した情報は、実際に私が離婚してシンママになった際にお世話になったものもありますし、改めて調べてみて初めて知ったものもありました。
離婚や死別でシングル、ひとり親となったときは心細いと感じる方が多いと思いますが、想像しているよりも多くのサポート体制が用意されていたりします。
いろいろなサポートを利用して、地域や周囲の方たちの力を借りて、シンママさんやひとり親の方、子供たちが、健やかに暮らしていけることを願っています。