親子関係を見直す|40代だからできる子供との絆作り

親子関係を見直す|40代だからできる子供との絆作り その他

親子関係は変化していくもの

子どもが成長し、中学生、高校生になると、親子関係はこれまでとは違う形に変化していきます。
私自身、3人の子どもを育てていて、幼少期には感じられなかった距離感やコミュニケーションの難しさを実感することが増えました。しかし、この時期は親としての関わり方を見直し、新しい形の絆を育む良い機会なのかもと思いました。

この記事では、40代という今だからこそできる子供たちとの絆作りについて、具体的な方法や実践例をご紹介します。

思春期と親子関係の課題

子どもが自立を始める時期

思春期は、子どもが親の手を離れ、自分のアイデンティティを模索する時期です。

日本学術会議の報告によれば、14~18歳の子どもは、家庭内で親から心理的な距離を取りつつ、自立へのステップを進めているとされています。そのため、以前のように子どもと密接に関わるのが難しくなることもあるとのこと。

子供が中学生から高校生くらいの年齢になると、だんだん親に冷たく感じるような態度をとることがあります。

親からすれば「どうして急に態度が悪くなったんだろう」などと悩むこともありますが、これは成長のひとつのステップであると認識しておくことが大切だなと思います。

親自身も人生の転換期

40代は、多くの親にとってキャリアや健康、家庭の在り方を見直す時期でもあります。「日本総合研究所」の調査によると、40代女性はキャリアアップや家庭運営の再構築を考え始める重要なタイミングであると指摘されています。親子関係の見直しも、この変化の一部として捉えられます。

子供の手が離れてくる頃になると、自分の親の健康が心配になってくる年齢になることが多いですし、自分自身の」老後について考える機会も増えてきます。

老後について考え、資産形成について考えていくと、長期目線でものを考えるようになってきますので、親としても考え方の転換をせまられている時期といえるかもしれません。

子供たちとの絆を深めるための具体的なアプローチ

子どもの「個」を尊重する

成長した子どもたちはそれぞれの考えや価値観を持ち始めています。親からいろんなことを教えられるばかりだった幼少期と違い、自分で考えて判断していくことが増えます。

そんな成長に合わせて、親のほうも考え方を変えていかなくてはいけないなと感じました。

  • 会話の質を変える:アドバイスや指導ではなく、子どもの考えや感じ方を聞く時間を意識して作る。
  • 選択を尊重する:進路や趣味について、親が口を出しすぎず、サポートに徹する。
  • 親から悩み相談をしてみる:子供自身についてではなく、親である私から悩み相談をしてみたりすると、自分にはなかった目線での意見が出てくることもあり、また、子供の成長を感じる機会になったりもします。

家庭内での役割を見直す

子どもたちが成長するにつれ、親だけが家事や家計管理を担うのではなく、役割を分担していくことが重要です。

  • 家事を共同作業にする:簡単な料理や掃除を一緒にすることで、責任感と家族の連帯感を育む。お手伝いしてもらうことを変えたり増やしたりしてみると良いかもしれません。
  • 家庭内ミーティングを設ける:家計や旅行計画など、家族全員が意見を出せる場を作る。

これにより、子どもたちも家庭の一員としての自覚を持つようになります。

我が家の場合は、洗濯物をたたむことと、お風呂洗いは子供たちに手伝ってもらっています。また、ゴミ出しを手伝ってもらうこともあります。

お手伝いをするのに嫌そうな態度をされることもありますが、そういうときは理由を尋ねてみるようにしています。もしかしたら本人にとっては重要な何かがあるかもしれないと思うからです。ただ、理由を聞いた結果、それが「めんどくさいから」など、本人の一時的な気分の問題であるときは、「家族も共同体なので協力が必要」という話をしています。

一緒に新しいことを始める

「共同体験」は家族の絆を深めるための強力な手段です。だんだんと一緒にお出かけすることも少なくなってきますが、子供からなにかをやりたいとか、どこかに行きたいという話があったときには、できる限り協力するようにしています。

  • 趣味を共有する:一緒に映画を観る、料理を作る、運動をするなど、気軽に取り組めるものを選ぶ。
  • 目標を立てる:家族全員で健康チャレンジ(月に○キロ歩くなど)をすることで協力する場面を増やす。

「親子関係研究所」の調査では、共同体験を重ねた家族は、コミュニケーションの質が向上しやすいとの結果が出ています。

親としての心構えを育む

適度な距離感を保つ

子どもが自立を模索する時期には、過干渉にならないよう注意が必要です。心理学者アリス・ミラーの理論では、子どもは自分の力で問題を解決する経験を通じて成長するとされています。

我が家の例でいうと、新しいことに挑戦するときに、本人が「できない」と感じていても、実は挑戦したことがないだけということがありました。強制はしませんが、挑戦することの後押しをするよう心がけました。

親自身が学び続ける

子どもに対して説得力のある大人でいるためには、親自身も成長し続ける姿勢を持つことが大切です。

  • 読書やセミナーで子育てや教育の知識をアップデートする。
  • 子どもに自分の挑戦を話すことで、「挑戦する大人」のロールモデルを示す。

私の場合は、勤務している会社で各種の研修が用意されているので、できるだけ新しいことにチャレンジしてみるようにしています。

時には難しすぎてしょんぼりすることもありますが、そういう経験についても、できるだけ子供に伝えています。大人になっても勉強することはあるし、わからないこともあるし、失敗することもあるのだ、ということを知ってもらうのも子供たちにとってプラスになると考えます。

親子の絆を妨げる要因と対処法

忙しさによる疎遠

仕事や家事で忙しいと、親子の会話や触れ合いの時間が減ることがあります。仕事で忙しくてもイライラを家に持ち込まず、おだやかに声かけをするだけでも良いと思っています。

  • 毎日の食事時間を大切にし、短い時間でも話す場を確保する。
  • ちょっとしたあいさつや声かけをする。

感情的な対立

思春期の子どもは感情が不安定な場合があり、親と衝突することも。また、親のほうも、急に態度が変わってきた子供に対して混乱したり苛立ったりすることもあると思います。

「今はそういう時期」「自分も少し疲れているかも」など、少しだけ俯瞰するようなイメージで、子供のしていることを悪いことだと決めつけずに見てみると良いのかなと思っています。

  • 感情的にならず、冷静に話し合う習慣をつける。自分がイラっとしたら少し時間をおく。
  • 子どもが気持ちを落ち着けるまで待つ。

まとめ 絆作りは小さな行動の積み重ね

親子関係は一朝一夕には変わりません。しかし、40代という今だからこそ、親子の絆を見直し、新しい形を築くチャンスがあります。

親の介護について考えたり、自分の老後について考える機会が増えたりする時期です。我が家の場合は、改めて資産形成について考え直したタイミングでした。

自分の資産形成だけでなく、子供が老後を迎えたときのことを考え、子供それぞれの証券会社口座を作成したのが、40代になったばかりの頃だったと思います。

学校の勉強や、良い学校に行くことも将来を考えれば大切ですが、資産形成など学校であまり学ぶ機会がないことについても、少しずつ伝えていきたいと思ったのもこの時期でした。

成長して、変化していく時期でも、一緒にできることを探したり、一緒に勉強できることについて考えてみたりすることで、子供たちとの絆を強めることができるのではないかと思います。

小さな行動の積み重ねがやがて大きな信頼関係を生みます。日々の忙しさに追われがちな私たちですが、少しだけ立ち止まり、子供たちとの向き合い方を変えてみませんか?
未来の自分と家族のために、今できることを一つずつでも始めていけると良いですね。

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